写真が多すぎて携帯やDSiでは見れないかもしれない不親切な日記

この写真・・・・

何だと思います?

もう少し近目で

もうちょっと近目で・・・

・・・・・なんかの風景画か写真に見えますよね。

実はこれ、全部押し花で出来ているんです。

北海道に住んでいる人は知っているであろうどこかの丘の風景らしいのです。
何でも作者さんはその丘を大変気に入って、帰ってからこの製作に取り掛かったのだとか

押し花、といっても最近ではプレスフラワーとかオサレな名前で言われてるらしいのですが私はあえて押し花と言ってます


で、この作品を作っている作者さんは私の働いているお店(つまり実家)の常連さん、っていうか母の昔からのお知り合いで
長いお付き合いな訳なのですが、たまたまお店を改装した時に
お祝いにと1つ作品を作ってくださったのですよ。
(上の写真の作品では無いですが・・・)

そしてそれをお店の壁に掛けていたら・・・・

お客さんから問い合わせがすごいのなんの。

「この作品は誰が作っていらっしゃるんですか?」とか
「この作者さんは教えたりとかしていらっしゃらないんですか?」とか
挙句の果てには
「これを売ってもらえるように頼んでは頂けませんでしょうか?」とか・・・・・

後で知りましたが、お店で売っているこういう作品って、意外とお高いんですよ。
私が見たものは縦20cm横15cmくらいの作品で1万円強してました。
一輪の白い花を1つだけ押してあったものでこれで1万かよ!と驚愕

そして頭の中で自宅にある作品のサイズで脳内換金!!

・・・・・・やべえ!落として割ったら給料無くなる!!

勿論洗練されたデザイナーさんとやらが手がけた作品なのかもしれないですが、押し花というものは結構手間隙がかかるらしく必然的にお高いのだとか。

押し花というと大きめのお花を押して色を着色したりして濃い色目にして、薬品につけたりとか色々するらしいのですが

この作者さんは基本的に乾燥剤を額縁に仕込むことしかしないそうです。(これは押し花には必然)

自然の色味をそのまま生かし、色んな花を使い分け

時には花でなく葉や苔なども生かし

絵を描いていく

もうかれこれ始められてから38年になるそうです。

それまでに作り貯めた作品は膨大な数になり、たまに市役所などに展示していたらしいのですが、流石に全部飾れるほどのスペースは無くて押入れに眠っていたそうです。

個展も一度されたこともあるそうですが、お金が絡むのと「売ってくれ」というお声がかかりまくるそうで
(なんといううらやましい・・・!ぐぎぎ・・・!)

もとから商売する気も無いし、自分が精魂込めて作った作品を「売る」ということはしたくない。自分がお礼として本当に贈る為に作った作品以外は手放すのは嫌だという風におっしゃってました。それは解る、解ります。


で、お店の新装開店祝いのために作られた作品をお店に掛け始めて、「凄く評判が良いですよ♪」とその方にお話したら

「じゃあ、他にも何点か掛けさせていただいても良いか?」とのこと。

やはり折角作った作品を誰の目にも触れさせずしまっておくのは作り手としては寂しい、だけど個展はもうしたくないと悩んでおられたようです。

うちとしては、あなた。タダで毎日素敵な作品に囲まれるわけですから即答でお願いしましたよええ。

で、現在に至るわけです。

今までに飾られた作品数32枚。

季節ごとに一枚掛け変え8年強

毎回変えられるごとに喜んで作品を見ていかれるお客様

8年前と変わらない元気さで通ってくださる作者様

今日も一枚持ってきてくださいました













縦80cm 横50cm  

これで1つの作品です。

この作者さんの素敵セリフ

「気がついたら、38年経っちゃってた♪」

早くに最愛のだんな様を亡くし、
お水商売をされながら、女手1つで二人の娘さんを育て上げ
来月4人目の孫が御生まれになる

69歳のおばあちゃま

どうかいついつまでも貴方の作品が

此処に来るお客様を楽しませてくださいますように・・・。